カテゴリー「その他」


ニ短調は愛の調べ

渦中の団員がこんなことを言うのは不謹慎かもしれないが…
単純に好みの問題なのだけれど、どうも私はシューマンの曲が好きになれない。

が、そろそろ取りかからねばならないので、どんな曲なのかちょいと調べてみる。

ロベルト・シューマン作曲 交響曲第4番ニ短調作品120

「妻クララの22歳の誕生日1841年9月13日に、誕生日プレゼントとして彼女に贈られた。」
…とある。

およ!
知らなかった…。

いやぁ、そういうのって憧れますよね。
贈られる側からしたら、愛する人から曲をプレゼントされるなんて…どんな高価なプレゼントより嬉しいでしょう。

それにしても…

プレゼントした曲が「交響曲」って、えらく壮大なスケールですね。

ピアニストやヴァイオリニストが恋人に捧げた曲ってのはいくつか知ってますが、それは自身が演奏するわけですから、まぁ、その気になればできそうなことではあります。

が、なんてったってオーケストラですからね。

最愛の妻とはいえ、たった一人の一般市民の誕生日プレゼントとしては、「君にこのゲレンデをプレゼントするよ」なんかとは比べものにならないスケールです。

なんともハイレベル且つ大胆なことしてくれますなぁ、シューマン先生。

そんな壮大な愛情に満ちた誕生日プレゼント…
「ニ短調」です。

そう、なぜ「ニ短調」なのか…

これを解明する道のりを楽しみながら…これから数ヶ月間、この曲と向き合っていきたいと思います。


アレンジの極意!?~オーケストレーションのマジック~

先日、6月27日に地元でのファミリーコンサートを終え、次はいよいよミューザ川崎シンフォニーホールでの「川崎市民交響楽祭2010」です。

ファミリーコンサートと同じ曲もありますが、所変われば…
というか、音楽は一期一会ですので、毎回正確に再現したとしても全く同じ演奏になるわけではなく、その場その場の空気でいろいろなものが変化していきます。

市民館でのアットホームな雰囲気の中で眺める絵も、手前味噌ながらとてもよかったと思っていますが、音響のいい音楽専門ホールは、より細かいオーケストレーションの魅力を堪能できる最高の空間ですので、更に豊かな色彩を楽しめるのではないか…と思います。
というわけで、再び取り組む「展覧会の絵」ですが…

オーケストレーションという点で、ひとつ…面白いことがあります。

通常、オーケストラでメロディーをユニゾンで奏でるとき、2ndヴァイオリンは1stヴァイオリンの1オクターヴ下の音域を弾くことが多い…というか、ほとんどの場合、そうです。

が、「ビドロ」中間部の盛り上がり…ビドロ(牛車)が最も近づいた場面でのヴァイオリンのユニゾンは、1stがsulGでメロディーを、2ndはその1オクターヴ上を弾いているんですねぇ…。

これはなかなか面白いサウンドです。

2ndの方が、いわゆる「鳴る」音域です。
が、これがオーケストラの内声になっていて、客席に近い1stがsulGなので、ストレートな響きではなく、何かこう…内に秘めたもののうめきのようなサウンドが出来上がるわけです。

これが抑圧された者の抵抗…なんでしょうか??
(「ビドロ」はもともと農耕に欠かせない家畜、特に牛のことを差す名詞ですが、「虐げられた群れ」という意味もあり、この曲は、抑圧されや民衆の描写であるとも言われています。)

もともとはピアノ曲ですので、こういったサウンドはないわけですが、そんな斬新なアレンジによるオーケストレーションが、より一層、曲の奥行きを広げているのかもしれませんね。


変わった楽器、その2

お待たせしました!「変わった楽器」第2弾です。

まずはコレ。トランペットの先っちょに楕円の物体がくっついている...?私も打楽器歴20年になりますが、初めて見ました!正体は「クラクション」。楕円部分を手で押すとラッパみたいな音が出ます。2つあるのは、音に高低差があるから。譜面もちゃんと、五線で書いてあって、音程も指定されているんですよ。今日初めて楽器屋さんからレンタルしたのですが、奏者曰く、押す速さや圧力が速すぎても遅すぎてもよくないらしいです。でも、すぐにコツをつかんでいた様子なので、みなさまご期待くださいね。


もう一つは、そんなに変わってはいないのですが... 日本全国の皆さんが知っている有名な楽器の一つ、「チャイム」。そう言われてもピンと来ない方でも、NHKのど自慢の冒頭の「ミ・レ・ドー,シ・レドシラソ♪」というアレはご存知でしょう。あれもれっきとした打楽器の一つなのです。音はまさにああいう、「ザ・鐘」な音。今回は2つの曲でそれぞれ一音ずつ使われています。この楽器は1本単位で必要な音だけ借りることができるので、まぁ、そのせいではないとは思いますが、一つ一つ、音の名前が楽器に彫られています。2本以上スタンドにつけている場合、間違えて別の音を叩かないように気をつけねば... と、かつて間違えたことはないにもかかわらず、毎回ちょっとドキドキします。

2週にわたって、変わった楽器/打楽器バージョンをお届けしました。管楽器弦楽器にもおもしろい楽器や部品(楽器の一部とか)、奏法が盛り沢山なので、随時紹介していけたらと思います。


変わった楽器、その1

以前、おもしろい音の話を書きましたが、手軽に効果音を出すには、それ専用の楽器を使うのが手っ取り早い方法です。そしてそれをよく担当するのは打楽器パート。今日は、今回のファミリーコンサートで出てくる「変わった楽器」を2つ紹介します。

まずは、V字型の木の板みたいなもの。これもれっきとした楽器です。名前は「ムチ」。V字の元部分に張り出した部分を手で持ってパシッと勢い良く合わせると、空気を切り裂くような音が出ます。今時は本物のムチを目にすることはなかなかないので、本当にムチの音なのかは微妙ですが(ヒュウッてしなる音とかしないし...)、そうは言ってもあまりの音量に、ステージの前の方で弾いている団員もつい振り返ってしまうほど(笑)めったに出てこない楽器ですが、今回はなんと2つの曲で登場します。きっと勿体をつけたような格好で振りかぶって演奏すると思うので、みなさん注目してみてくださいね。

もう一つは、これまたある種のV字型で、金属のハンドルがついているもの。これは「ラチェット」という楽器です。ムチに比べると、使われている曲は多いですが、それでもそんなには出てきません。右側に出ているハンドル部分をぐるぐる回すと、真ん中のギザギザした木が一緒に回転して、手前の薄い木の板がカタカタ鳴ります。まぁ、カタカタなんて生易しい音ではなくて、ギーギーとジャージャーを混ぜたような音とでも言いましょうか、要は騒々しい音がします。原理も奏法も簡単なようでいて、回す速度や、いかに切れ目なく音を出すか、どこで音を切り上げるか、など試行錯誤の尽きない楽器です。

変わった楽器、本番までにもう一回紹介できるかな? 来週もお楽しみに!


いわゆるひとつの情熱なのです

さてさて、6月になりました。

今月は地元の皆さまからの人気の高い「ファミリーコンサート」があります。
そんなわけで、本番に向けての練習もいよいよ佳境に入ってきました!

が、実は並行して、来月の交響楽祭の練習も始まっています。

その交響楽祭の曲目ですが、ファミリーコンサートではやらないモーツァルトの交響曲第35番を楽しみにしている…というお客様も多いと聞いています。
「ハフナー」という標題で知られる人気の高い交響曲ですが、その最大の魅力は、やはり、あの何とも言えない優雅な華やかさ…ではないでしょうか。

華やか…といっても、一緒にやるムソルグスキー(ラヴェル編曲)の「展覧会の絵」の華やかさとはまた性質が違うのですが、小編成のアンサンブルによるストレートな響きが生み出す透明感溢れる輝きは、演奏する側にとっても非常に魅力的なサウンドです。
(バッチリ決まれば…ですが…。)

それだけに、より一層、正確さやアンサンブルの緻密さが求められるわけですが、それが硬い緊張感になってしまってはだめなんですね。
オケの編成は小さいですが、豪華絢爛で優雅な輝きがなければだめなのです。
なんといっても「ハフナー」さんはザルツブルクの大富豪なのですから…!

それはそうと…この曲の日本初演はいつだったか、ご存じですか?

1927年だそうですので、曲の雰囲気とは全く正反対ともいえる金融恐慌の頃…ということになりますね。

ちなみにそのときのオーケストラは、なんと…早稲田大学交響楽団(通称ワセオケ)でした!

今また世の中不景気ではありますが、当時の学生たちのような熱意と音楽を愛する情熱があれば、大富豪に捧げた交響曲も奏でられる!…ということなのでしょうか…!?

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