カテゴリー「その他」


柿沼麗子さん、弓のおはなし

メンデルスゾーンのVn協奏曲のソリスト・柿沼麗子さんに、引き続きインタビュー!
今回は弓についてお話を伺いました。


Q:弦楽器の場合、本体だけではなくて、弓も大事な「楽器」だそうですね
柿沼:今使っている弓は、ヴァイオリンが見つかった1ヵ月後ぐらいに、またラッキーなことに、たまたま大量に弓を手放す方がいらして、たまたま、いいフレンチの弓が手に入りました。私の前に、この弓を試していた方がいたので、もしその方が気に入ってしまえば、私のところには回ってこなかったのですが、その方は、もう一つの弓を買うことにしたために、私のところに回ってきた、という弓です。

Q:楽器のことで、普段気をつけていることはありますか?
柿沼:古い楽器全般にいえると思うのですが、日本は空気が重く、ものすごい湿気なので、コンディションを保つことがとても大変です。マッシオーリも230年という人生(?)の中で、これほどの湿気は初なのではないかと思います。それを思うと、日本に連れてきてしまってかわいそうな気もします・・・。
いまは、たまたま私が使っている楽器ですが、私が死んだ後もずっと残っていくものなので、私の代でダメにしてしまわないよう、細心の注意を払って、丁寧に弾いていきたいと思っています。


やはり「運」そして「縁」というものは、あるのだなぁ と思わされるお話でした。そんな、柿沼さんと相性ピッタリ☆の楽器から出てくる音と、私たち麻生フィルとが一緒になってどういう音楽をつくっていけるか... あと2週間あまり、ベストを尽くしたいと思います。


柿沼麗子さんにヴァイオリンについてお伺いしました。

メンデルスゾーンの協奏曲でソロを弾いてくださる、柿沼麗子さんに
使用中のヴァイオリンについてお話を伺いました。
メンデルスゾーンより年上のふるーい楽器です。


Q:今使っている楽器は、どこの国の、何年製の楽器ですか?
柿沼:イタリアンの楽器で、1778年製のマッシオーリ(P. Mascioli)になります。有名な人の手によるものではないのですが、大好きなオールド・イタリアン独特の暖かい音がする楽器だと思います。私自身の考えによく反応してくれるので、弾いていてとても楽しい楽器です。

Q:いつ頃から、この楽器を使っているのでしょうか?
柿沼:購入のきっかけは、イギリス留学中についていたハッソン先生の「もし、一生楽器を弾いていたいと思うなら、今すぐ楽器を替えなさい」という一言でした。

それまでの私が使っていたのは、初めてフルサイズになったときに購入した楽器で、1947年のものだったのですが、かなり大ぶりなサイズで、重くもあり、楽器の肩も張っていてネックも太く、私が弾くとヴィオラに見えるとよく言われました。私自身が小柄なため、かなり無理をして弾いていたのですが、それが当たり前だと思っていました。

王立音楽院のファイナルリサイタルでは、学校から楽器を借りて弾いたのですが、当然、修了と同時に返さねばならず、再び自分の楽器に戻った時に、あまりの違いに先生も、「これは体を壊す」と非常に心配して「今すぐ替えなさい」と仰ったのだと思います。

Q:この楽器と出会うまでには、苦労もなさったようですね
柿沼:マッシオーリが見つかるまでは、1年ぐらいかかったのですが、途中で何度か見つからないかもしれない、と思いました。サイズは良くても音がよくない、逆に音はよくても、大ぶりだったり値段があまりに高かったり、という感じでした。そんなときもハッソン先生は「楽器は必ずある。見つかるかどうかは、値段じゃなくて、君がラッキーかどうかだ」と言って、あきらめるなと仰って下さいました。

そして1年ぐらいが過ぎ、あるとき楽器商のかたから「こんなのがでてきたけど、どうかな?」と連絡を頂き、試したところ、大好きな音で、サイズもぴったりでと、すべてが満足の今の楽器にめぐり合いました。

手に入れてから4年ぐらいたつのですが、「ラッキーかどうかだ」と仰っていたハッソン先生にいまだに「なんてラッキーなんだ」と言われますし、私自身、本当にラッキーだったと、そして楽器はめぐり合いなんだと思います。


インタビュー続編「弓についてのお話」こちらから☆


「麻生フィル便り」のご紹介

今日も、とても9月とは思えないようなお天気でしたね。
練習している部屋はクーラーがあるのでいいのですが
駅から練習会場までの道のり、行きの方が1.5倍くらいに感じます(帰りは夕方なので多少ラクなのです)

気を取り直して、今日は「麻生フィル便り」のご紹介です。麻生フィルには定期的な連絡系統(?)が2つありまして...

一つは「マネージャー連絡」。
主に次回の練習について、他にもいろんな会議での決定事項などが
練習数日前にマネージャーからメールで発信されます。

もう一つが「麻生フィル便り」。
こちらは毎回の練習時にプリントの形で配布されます。
ここにも練習予定や会議の決定事項が載っています。
メールの調子が悪い人もいるかもしれないし、紙って何かと便利ですしね。
しかーし!この「便り」の本領はそこではありません。
マネージャー連絡と同じ内容なら意味ないし...という理由かどうかはわかりませんが
今年度から特に内容が充実してきました。
以前にも演奏会案内やなぜかカエルイラスト(!)など、いろいろありましたが
定期的な企画として始まったものを紹介します。

その1:係紹介。
オーケストラは、いろんなところでいろんな人が動いています。
どんな係があるか、名前は知っていても意外と内容を知らないのでは...ということで
(上記理由は個人的な推測にすぎませんが)
それぞれの係の人が書いた原稿を、毎回紹介しています。
自分の番が回ってくると「どうしよー」って思いますが
オケは何かと裏方仕事の多いところなので、みんなに知ってもらえるのはうれしいです。
私はホームページ係として、もう書いてしまったので
あとはみんなのを楽しみに読むだけです♪

その2:団員紹介。
自己紹介カードのようなフォームにそれぞれ記入して50音順に掲載しています。
2年前くらいに、団員全員がそれぞれ書いて簡易冊子にしたのですが
それより後に入団したメンバーも増えてきたことから
あらためて、ちょっと違ったフォームで紹介を始めています。
マイブームとか似顔絵、カミングアウトなんて項目もあって
普段なかなか話せない人のイロイロがわかっちゃいます。
個人的には、その人の自筆の文字を見られるのが、気に入っています☆

ちなみに、広報係の中で「団内報」専任メンバーがいて毎回がんばってくれています。
これからもよろしくお願いしますね!


ヴァイオリニストは短調がお好き?(其の弐)

ホ短調もヴァイオリンの弦が響きやすい短調の一つですが、この調の弾きやすさはヴァイオリンを習いたての頃にすぐわかります。
理由は、Fis(ファの♯)です。
そう、E線のファーストポジションに関してですが、F(ファ)とFis(ファの♯)では大違い!なのです。

♯や♭はない方が簡単だろうと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、Non!Non!Non!!

初心者ヴァイオリン弾きにとって最も弾きやすいのは、ハ長調より断然ト長調とニ長調です。
が、それには訳がありまして、その最も大きな要素がファの♯なのです!

種明かしをしてしまうと…
ファーストポジションの場合、E線のファは他の3弦(GDA)と人差し指の位置が半音分違うので、初心者にとって音程が取りにくいのです。
これに対してファの♯は、G線のラ、D線のミ、A線のシと指の位置が同じなので、運指がスムーズ!というわけです。

…と、話が逸れましたが、、

ホ短調の有名曲をいくつか…

クラシックでは、

スメタナの「モルダウ」、リムスキー=コルサコフの「シェヘラザード」、交響曲ではラフマニノフの2番…など、

ポップスでは、

かぐや姫の「神田川」、五輪真弓の「恋人よ」…

個人的に好きな曲は(笑)、

ポルノグラフィティの「サウダージ」、ビリー・ジョエルの「ストレンジャー」…

などなど…ですが、

どうですか?同じ短調でもニ短調とはずいぶん雰囲気が違うと思いませんか?

ニ短調に比べて、哀愁や情感が漂っているように感じるのですが…どうでしょうか?(「サウダージ」はタイトルからして漂ってますが…。笑)

どうにもとまらない~♪(ニ短調)

あなたは…もう…忘れたかしら…(ホ短調)

ですよ!

ヴァイオリン協奏曲で比べても、ラロのスペイン交響曲とメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲ですから、オープニングからして全然雰囲気が違います。

ラロはフランスの作曲家ですが、スペイン…というと、やはり情熱的なイメージが強いのでしょう。
非常に華やかで力強いオープニングです。

一方のメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は、言わずもがな…超有名な、艶やかで繊細な哀愁漂うあのメロディーで始まります。
ヴァイオリンならではの響きを生かした究極のメロディーだと思いますが、これだけで切なくなるような…いわゆる「泣き」の入った調べです。

今回の麻生フィルは短調ばっかりか…暗いなぁ!(オイリアンテはちょっと違いますが)などと思っている貴方、実はこれ、調による響きの違い、印象の違いを鮮やかにお楽しみいただける多彩なプログラムなのです。

そんなわけで我々団員も、三曲三様の性格、隠されたドラマ、サウンドの違い…を楽しみながら練習に励んでおります。

短調マニアの方も、そうでない方も…
もちろんウェーバーがお好きな方も、マエストロ&ソリストのファンの方も…
お時間がありましたら、ぜひぜひ新百合ヶ丘まで足をお運びくださいませ。

10月24日(日)14:30から、新百合ヶ丘の麻生市民館ホールです。
お待ちしております!


ヴァイオリニストは短調がお好き?(其の壱)

まず、懸案の(笑)ニ短調ですが…

ヴァイオリン弾きにとっては、どちらかというと弾いてて気持ちのいい調です。

ニ短調には、ヴァイオリン弦GDAEの全ての開放弦が含まれているので、まずなんといっても演奏しやすい(笑)。
そして響きやすい(和声でいう主音、属音、下属音が開放弦なので倍音の響きが豊かになります)ので、結果、弾いてて気持ちのいい調べになるわけです。

クラシックの楽曲でニ短調の曲は山ほどありますが、ヴァイオリンがメインの曲だけでも…

バッハのドッペル(二つのヴァイオリンのための協奏曲)、ラロのスペイン交響曲、シベリウスのヴァイオリン協奏曲、モンティのチャールダッシュ…と、けっこうな有名曲があるわけですが、なんとなく共通点はあるような気が…しなくもないですね。

調としてはマイナーなので決して明るくはないのですが、サウンドとしてはけっこう華やかなイメージがあります。

ポップス系でも、ニ短調の曲は派手な印象があります。
世代によって思いつく曲は様々かと思いますが、私の世代では…

真っ先に思い浮かぶのはYMOの「ライディーン」とアン・ルイスの「六本木心中」…(笑)。

そもそも「ライディーン」はレミファ~♪で始まりますので、ニ短調ということがわかりやすい曲でもあるのですが、「六本木心中」もイントロのシンセサイザーのアルペジオが、もろニ短調ですね。

変化球ですが、イントロでニ短調ということがわかりやすい曲という意味では、マイケル・ジャクソンの「スリラー」もそうでしょう。

もうちょっと古い時代には、

わ~たしピンクのサウスポ~♪(ピンクレディーの「サウスポー」)とか…

さらには、

どうにもとまらない~♪(山本リンダの「どうにもとまらない」)とか…

いろいろありますが、マイナー調でありながら、イメージとしては、どちらかというと…悲しみや哀愁より派手さや強さを感じませんか?

一方、今回麻生フィルでも取り上げる、もしかして日本で一番有名なヴァイオリン協奏曲といったら、これか…あれか…ではないかと思われる、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲。
ホ短調です。

ホ短調ってどんな調?

…というところで、今回はおしまい。
この続きは次回ということで…

(もちろん夏休みの課題(「愛する妻へのプレゼントはなぜニ短調なのか」も忘れてはいませんよ!汗)

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