ヴァイオリニストは短調がお好き?(其の弐)

ホ短調もヴァイオリンの弦が響きやすい短調の一つですが、この調の弾きやすさはヴァイオリンを習いたての頃にすぐわかります。
理由は、Fis(ファの♯)です。
そう、E線のファーストポジションに関してですが、F(ファ)とFis(ファの♯)では大違い!なのです。

♯や♭はない方が簡単だろうと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、Non!Non!Non!!

初心者ヴァイオリン弾きにとって最も弾きやすいのは、ハ長調より断然ト長調とニ長調です。
が、それには訳がありまして、その最も大きな要素がファの♯なのです!

種明かしをしてしまうと…
ファーストポジションの場合、E線のファは他の3弦(GDA)と人差し指の位置が半音分違うので、初心者にとって音程が取りにくいのです。
これに対してファの♯は、G線のラ、D線のミ、A線のシと指の位置が同じなので、運指がスムーズ!というわけです。

…と、話が逸れましたが、、

ホ短調の有名曲をいくつか…

クラシックでは、

スメタナの「モルダウ」、リムスキー=コルサコフの「シェヘラザード」、交響曲ではラフマニノフの2番…など、

ポップスでは、

かぐや姫の「神田川」、五輪真弓の「恋人よ」…

個人的に好きな曲は(笑)、

ポルノグラフィティの「サウダージ」、ビリー・ジョエルの「ストレンジャー」…

などなど…ですが、

どうですか?同じ短調でもニ短調とはずいぶん雰囲気が違うと思いませんか?

ニ短調に比べて、哀愁や情感が漂っているように感じるのですが…どうでしょうか?(「サウダージ」はタイトルからして漂ってますが…。笑)

どうにもとまらない~♪(ニ短調)

あなたは…もう…忘れたかしら…(ホ短調)

ですよ!

ヴァイオリン協奏曲で比べても、ラロのスペイン交響曲とメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲ですから、オープニングからして全然雰囲気が違います。

ラロはフランスの作曲家ですが、スペイン…というと、やはり情熱的なイメージが強いのでしょう。
非常に華やかで力強いオープニングです。

一方のメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は、言わずもがな…超有名な、艶やかで繊細な哀愁漂うあのメロディーで始まります。
ヴァイオリンならではの響きを生かした究極のメロディーだと思いますが、これだけで切なくなるような…いわゆる「泣き」の入った調べです。

今回の麻生フィルは短調ばっかりか…暗いなぁ!(オイリアンテはちょっと違いますが)などと思っている貴方、実はこれ、調による響きの違い、印象の違いを鮮やかにお楽しみいただける多彩なプログラムなのです。

そんなわけで我々団員も、三曲三様の性格、隠されたドラマ、サウンドの違い…を楽しみながら練習に励んでおります。

短調マニアの方も、そうでない方も…
もちろんウェーバーがお好きな方も、マエストロ&ソリストのファンの方も…
お時間がありましたら、ぜひぜひ新百合ヶ丘まで足をお運びくださいませ。

10月24日(日)14:30から、新百合ヶ丘の麻生市民館ホールです。
お待ちしております!


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