アレンジの極意!?~オーケストレーションのマジック~

先日、6月27日に地元でのファミリーコンサートを終え、次はいよいよミューザ川崎シンフォニーホールでの「川崎市民交響楽祭2010」です。

ファミリーコンサートと同じ曲もありますが、所変われば…
というか、音楽は一期一会ですので、毎回正確に再現したとしても全く同じ演奏になるわけではなく、その場その場の空気でいろいろなものが変化していきます。

市民館でのアットホームな雰囲気の中で眺める絵も、手前味噌ながらとてもよかったと思っていますが、音響のいい音楽専門ホールは、より細かいオーケストレーションの魅力を堪能できる最高の空間ですので、更に豊かな色彩を楽しめるのではないか…と思います。
というわけで、再び取り組む「展覧会の絵」ですが…

オーケストレーションという点で、ひとつ…面白いことがあります。

通常、オーケストラでメロディーをユニゾンで奏でるとき、2ndヴァイオリンは1stヴァイオリンの1オクターヴ下の音域を弾くことが多い…というか、ほとんどの場合、そうです。

が、「ビドロ」中間部の盛り上がり…ビドロ(牛車)が最も近づいた場面でのヴァイオリンのユニゾンは、1stがsulGでメロディーを、2ndはその1オクターヴ上を弾いているんですねぇ…。

これはなかなか面白いサウンドです。

2ndの方が、いわゆる「鳴る」音域です。
が、これがオーケストラの内声になっていて、客席に近い1stがsulGなので、ストレートな響きではなく、何かこう…内に秘めたもののうめきのようなサウンドが出来上がるわけです。

これが抑圧された者の抵抗…なんでしょうか??
(「ビドロ」はもともと農耕に欠かせない家畜、特に牛のことを差す名詞ですが、「虐げられた群れ」という意味もあり、この曲は、抑圧されや民衆の描写であるとも言われています。)

もともとはピアノ曲ですので、こういったサウンドはないわけですが、そんな斬新なアレンジによるオーケストレーションが、より一層、曲の奥行きを広げているのかもしれませんね。


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